(2024.08.20) しまだい学校教員研修「教育評価の新たな地平」

 教員免許状更新講習の後継講習として、昨年度より「しまだい学校教員研修」がスタートした。島根県、鳥取県両県の教員については、研修情報システム(研修履歴の管理)に登録されるものである。
 8/20の午前・午後と山陰教員研修センターにて、「教育評価の新たな地平」の講習を担当した。「教育評価の新たな地平」については、2013年度から継続的に開講してきたプログラムである。内容については昨年度から大幅に改訂を行った。

1コマ:5W1Hの視点をふまえた評価のデザイン
 教育評価とは何かを押さえたうえで、評価をデザインする視点として、5W1Hを取り上げた。6つの視点について丁寧に確認しつつ、相互評価を充実されるにあたっての工夫点と校外学習において事前にどのようなしかけをすることによってより意味ある評価になるかをグループで検討してもらった。

2コマ:現在日本において求められる評価のあり方
 2017年学習指導要領改訂で求められる主体的・対話的で深い学び等で求められる評価のあり方を確認しつつ、観点別評価の「観点」にターゲットを絞って議論を進めた。とりわけ「主体的に学習に取り組む態度」についてどのように評価し、評定を行うべきかについてワークを交えながら取り組んでもらった。また、カリキュラム・マネジメントのサイクルにおいて、どのように評価を位置づけるべきかについても確認した。

3コマ:諸外国の研究知見をふまえた評価のあり方
 諸外国で議論される「学習の評価、学習のための評価、学習としての評価(Assessment of/for/as Learning)」の議論を紹介し、日本においてそれらが十分検討されていないことについて話題提供を行った。また、自己評価についても日本ではふり返りが中心に行われているが、その他の自己評価のアプローチやふり返りを促すための環境や活動についても照会した。

4コマ:真正の評価の登場背景とその実践例
 真正の評価が登場してきた背景について確認し、どのようなことが求められているかについて解説した。仕事の現場に埋め込まれている教科内容について考えるワークを通して、どのような学習が求められるかのイメージをつかんでもらった。最後に、学校全体のカリキュラムが大きく変わってきたHigh Tech Highの事例等を紹介しつつ、社会を舞台に展開する活動を構想してもらった。

 残念ながら、他の講習と重なってか計5名(対面2名)と少ない受講者だった。内容については評価していただいていたが、オンライン受講者の課題提出等については今後の課題も明らかとなった。来年度はもう少し受講者が多くなってくれることを期待したい。

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