今年度の振り返りを以下の通りまとめてみた。少し長くなるがご容赦頂きたい。
■研究面
・書籍
いずれも分担であるが、著書として『教育工学的アプローチによる教師教育』、翻訳書として『教師と学校のレジリエンス』が刊行された。
今年度、1つ新しい翻訳書の取り組みがスタートすることとなり、来年度に1つの成果が花開くこととなる。
・論文
日本教育工学会論文誌特集号に「1年次における教員志望学生の授業観察力量を向上させるためのカリキュラムデザイン」が掲載された。
・学会発表
国内学会として日本教育工学会・日本教育方法学会・日本教育工学会研究会の3本、国際学会としてISATT2015の1本であった(いずれもファースト並びに単独のもの)。ISATT2015では様々な出会いもあり、自身の学びとしても貴重な機会となった。
・科研関連
2つの分担者・1つの協力者で1年間取り組めたが自身の個人申請していたものが不採択だったため、予算的にも苦しい状況があった。
科研のプロジェクトとして、iPadを活用した保育実践を県内で行った。これは対外活動、学生指導にも関わっている。難しいテーマでありながらも得るものが大きい活動となった。
・学内表彰等
「若手研究者表彰」を受賞することができ、2月には「若手支援経費」にも採択された。研究での受賞は初めての経験でもあり、大変嬉しかった。
・その他
最後に最も印象的なこととも言えるが、アイルランドで開催されたSCoTENS2015に単身乗り込んだことである。テーマがSocial justiceであったこと、Zeichnerの講演があったことが主な理由であった。参加にあたっては、予算も全くないことから迷いもあった。しかし、このチャンスは逃したくないと、エミレーツ航空を利用することで旅費を最大限に圧縮して行くことを決断した。2日間だったが、今では本当に行ってよかったと思っている。
■教育面
・講義等
授業としては、昨年度とほぼ同じだったので若干の修正を図りつつ臨んだ。
来年度には教職大学院の新規科目もあるので、新しい取り組みを考えねばならない。
・学生指導
卒論指導を担当したゼミ生4名とも、充実した内容に卒論をまとめることができた。そのうち1人は、日本教育工学会研究会で発表を行うことができ、もう1人 は論文化して学内誌に投稿する段階まで進めることができた。4月から1名が正規採用、2名は講師として教壇に立つことになっている(もう1人は一般企業に就職)。
真5期生として、新たに5名のゼミ生を迎えることとなった。今までで最も多くなるのでこれからの指導がどうなるかである。
■学内業務
今年度から附属学校主事(実習担当)という大役を担うこととなった。大学の実習部との連絡・調整が中心であったが、その他附属学校における新たな取り組みに向けての会議のメンバーとして役割を担うことが多かった。
その他、学部に関わっても特に年度の後半からいくつかの会議・ワーキンググループのメンバーとなったことで種々対応することが増えた一年であった。
■対外活動
・更新講習等
教員免許状更新講習として、必修科目1時間を1回(全般・幼稚園教諭向け)、選択科目「教育評価の新たな地平」1回を担当した。また、教育職員免許法認定講習の「教職の意義等に関する科目」を4コマ分を担当した。
・研修等
倉吉西中学校のステップアップ事業に関する指導を年に3回行った。本地域での小中での取り組みについて一定貢献することができた。
・学会等
最も大きかったことは、2017年度の日本教育工学会全国大会をお引き受けする決断をしたことである。迷いもあったが、やってみたいという心が強くなったため大きな決断をした。本年1月より大会企画委員としての業務がスタートしている。
昨年度からスタートしたSIG活動については今年度も充実した取り組みがなされている。SIG-02の副代表・SIG委員、さらにSIG幹事団の一員として一定の貢献ができた。
日本教育工学協会(JAET)では、理事に加え学校情報化認定委員も拝命した。こちらについてはまだ十分取り組めているとは言えないが、来年度も頑張りたい。