(2019.9.24-26) 島根県立大学「教育学」集中講義

 島根県立大学「教育学」集中講義については、島根大学に着任してから毎年続いていたが今年が最後である。履修者が多くない浜田キャンパスでの教職課程を閉じることによるものである。以下は3日間の授業の概要である。

(1日目)
 西洋の歴史を踏まえながら教育がどのように捉えられてきたのかの変遷を辿っていった。中学・高校レベルの世界史の内容と教育をつなぎながら学ぶ形をとった。

第1回:教育を考える視点
 人間の発達を支える社会・文化的要因、動物の学習と人間との比較
第2回西洋における歴史的変遷1
 文明の誕生と教育、中世における宗教・学問、ルネサンス期から宗教改革
第3回:西洋における歴史的変遷2
 コメニウスの近代学校の構想と世界図絵、絶対王政から市民革命
第4回:西洋における歴史的変遷3
 産業革命以降の学校の整備、アメリカの新教育
第5回:現在の実践例
 オランダにおける自律を尊重した教育

(2日目)
 日本における教育の歴史的変遷を辿っていきながら教育について考えた。こちらも中学・高校レベルの日本史の内容とつなぎながら確認していった。

第6回:日本における歴史的変遷1
 江戸時代~明治初期
第7回:日本における歴史的変遷2
 教育勅語前後の状況~第三次小学校令
第8回:日本における歴史的変遷3
 明治末期~昭和(戦前)における中等教育の拡大
 戦前の軍国主義教育
第9回:日本における歴史的変遷4
 戦後新教育の理念と制度、逆コース
第10回:日本における歴史的変遷5
 高度経済成長期~教育の現代化

 結局、1コマから3コマまで江戸~戦前を扱ったため、戦後の話が駆け足となった。臨教審の議論以降は明日の1コマに持ち越しとなった。

(3日目)
 前日の積み残しであった臨教審の議論とゆとりの話で約40分かかってしまい、後の内容がズレ込んでしまった。

第11回:青年期の捉え方
 歴史的視点、現代における「青年期」の意義、キャリア教育の問い直し
第12回:子どもの権利条約を考える1
 子どもの権利の変遷と子どもの権利条約の成立、子どもの権利条約の意義
第13回:子どもの権利条約を考える2 教育の批判的検討1
 子どもの権利に関するディスカッション
  脱学校論と銀行型教育、海外の真正な場での学びと学習環境
第14回:教育の批判的検討2
 ホームスクーリングから見た学校の問い直し
第15回:3日間のふり返り

カテゴリー: 授業関連情報 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください