(2019.12.1/21) 島根県立大学松江キャンパス集中講義

 島根県立大学松江キャンパスで「教育方法論」の集中講義を12/1は2コマ、12/21には3コマ担当した。10月は幼・小免取得者向け、12月は中・高・栄養教諭免許取得者向けの集中講義であった。主な内容は以下の通りである。

(12/1)
第1回:教授・学習の原理と構造1
 新しい学習指導要領の考え方から「学習の過程」の重要性を確認し、学習の過程を捉える視点として3つの学習観(行動主義、認知主義、(社会的)構成主義)を押さえた。そのうち1コマ目は、行動主義と認知主義について取り上げた。

第2回:教授・学習の原理と構造2
 3つの学習観のうちの社会的構成主義について説明した上で、アメリカの講義(サンデルの正義論)と日本の大学の授業との差異を検討してもらった。それから学習におけるレディネス、外発的動機づけ/内発的動機づけと興味の重要性について確認した。
 最後は、授業内試験を15分実施し終了した。

(12/21)
 12/1からの積み残し(自己調整学習等)からスタートしたので一日余裕がなかった。

第3回:教授・学習の形態と様式
 ARCSモデル、2つのPBL(プロブレム・ベース学習、プロジェクト・ベース学習)、グループ学習を充実させるための手だてについて学んだ。プロジェクト・ベース学習の事例としては、『パワフル・ラーニング』にも掲載されているウォータービルにおけるサバクツノトカゲの調査に関するものを紹介した。

第4回:情報機器の活用とマルチメディア教育
 情報教育・ICT活用の捉え方や学校の情報化の実態についてのデータを確認した。その上で、情報活用能力について学習指導要領の内容からポイントを押さえた。ワークとしては、情報を特定するための手だてを考え、実際にある題材をリサーチしてもらった。最後は、指導要領の文面からそれを保障する学習活動を提案してもらった。

第5回:情報機器の活用とコンピュータを利用した学習
 「倉敷宣言」を踏まえて目指すべき活用のあり方を考えてもらった。Google Classroom等から海外での活用の仕方を学びつつ、日本の実践例として中学校の事例と文科省の1人1台のPR動画を見てもらい、考えたことを文章化し、共有した。
 最後に試験に該当する課題に取り組んで終了した。

 前回は2コマ、今回は3コマやること満載という内容となったが、新しい考え方が入って来にくい教育学系以外の教職履修者にとって学びある2日間になったようだ。

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