(2022.10.18) 個別化学習の授業実践

 私のゼミでは、2019年度より「プロジェクト」に取り組んできた。昨年度は、真正の評価等諸外国における知見を踏まえたオンラインワークショップを開催することがテーマとなった。

 今年度は、前期にトムリンソンらの米国における個別化学習(differentiated learning)に関する文献を読み進めてきたことから、日本においてそれを具現化する方向でプロジェクトに取り組むこととなった。
 8月に実践先が決まり、5年生社会科の「自動車工業」を題材とした、「コーナー学習」の教材開発を行い、2時間の実践を行うことになった。8月後半から3・4年ゼミ生で教材の検討を進めてきた。9月には3年生が実習で3週間抜けることもあったため、最終的には10月初めて大枠が固まった感じである。
 教科書の構成から、「組み立て」「関連工場」「世界とのつながり」「自動車開発」の4つのパートに分かれ、既習事項の確認を取り入れつつ、より発展的な内容も学べるような教材となった。基本的にはプリントを各コーナー複数準備したが、実践先では日常的に1人1台端末を用いているため、NHK for Schoolの動画視聴やインターネット検索等も教材に含めた。

 10/18には4年ゼミ生1名、3年ゼミ生3名が参加した。午前中2時間を使って実践に取り組んだ。コーナー学習の経験がなかったため、1時間目は、15分・15分でコーナーを固定し、2時間目の30分間は自由に動くような進め方を取り入れた。
 2時間の授業全般では非常に集中して取り組んでくれ、児童からは本学習については高い評価が得られた。事前に予想していたが、関連工場の題材として、ペーパークラフトを取り入れたが、そこに集中する形にはなってしまった。

 「個別最適」がキーワードになっているが、そもそもの学習形態から考え、教材も自作できたことは、ゼミのプロジェクトとして大きな成果となっただろう。10/29のJAET全国大会においてこの内容についてまとめて発表することが決まっている。

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