(2023.09.15-09.17) 日本教育工学会秋季全国大会の参加

 9/16、9/17の2日間京都テルサで日本教育工学会秋季全国大会が開催された。教職大学院院生と海外研修生の2名と共に参加する初の機会であった。
 9/15の午後からの移動だったが、途中新幹線が停車し、京都までの移動に時間がかかった。

 9/16の企画セッション1,2「情報教育・学習環境・学習評価から教育工学研究を整理する〜重点活動領域3部会の活動成果報告と次に向けて〜」では、重点活動領域について益川先生@聖心女子大学から説明があった後、3部会長がこれまでの取り組みについて報告した。第2部では、3部会に分かれ、これからどのようなことが論点になるかをワークショップ形式で協議した。第1期の重点活動領域としては、一区切りとなるが、自身としては課題を多く残したと感じている。

 午後からは、キーノート、シンポジウムと続いたが、いずれもELSI(倫理的・法的・社会的課題)がテーマであった。キーノートでは、AIの基盤となる学習データがもたらすネガティブな影響を確認しつつ、よりポジティブな活用を目指すためのリテラシー教育等が話題となった。シンポジウムでは、2名の登壇者がそれぞれのバックグラウンドからELSIについてどう考えていくべきかの議論が展開された。このような議論は、日本教育工学会ではなされてこなかったが、大きな転換点に来ていると感じるシンポジウムであった。
 終了後は、キーノート、シンポジウムについて、院生・研修生と英語で解説・議論を行った。

 残念ながら懇親会には参加できなかったが、その後に開催されたワカモノの会には久々の対面参加ができた。院生も参加し、非常に刺激を受けたようである。

 9/17は、President Talkから参加した。日・米・中・韓の教育工学研究団体の代表が今後の方向性について話題提供を行ったが、いずれもAIに関する点には共通して触れられていた。
 その後、ポスターセッションに参加した。研修生に英語で説明してもらおうと思ったが、人が多かったり、英語で対応が難しかったりとなかなか課題もあった。

 午後からは、チュートリアル(論文投稿に関する方向性)、全体会、そしてシンポジウムと続いた。
 「教育データを利活用できる教員の養成の在り方」と題したシンポジウムでは、教育データの利活用が教師の資質・能力としても求められる現在において、どのような視点で検討していくべきかについて、データサイエンスを中心とする学部・研究科、現職教員経験のある大学教員、そして米国の大学教員という異なる立場から様々な議論がなされた。実践に即した学習機会を設けることについては非常に重要であると改めて確認できたシンポジウムとなった。

 研修生が復路のチケットを紛失するというトラブルがあったが、何とか無事に松江に戻ることができた。院生、研修生にとっても非常に意義ある学会参加となっただろう。


 

カテゴリー: ゼミ関連情報, プロジェクト関連情報, 研究関連情報 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください